ねがいごと

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みどりのもりが いつまでも みどりのもりで ありますように あおいうみが なんびゃくまんねん あおいうみで ありつづけますように ながしたなみだの かずだけ きれいなゆうひが みられますように だいじなやくそく あなたと … Continued

かけくらべ

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あかるい笑顔が いつも 悲しむわたしのそばにありました しずかな街でくちずさむ唄 てを差しのべても届かない陽炎 いまはただ まつこともない静けさと すぐに走り去ってゆく いくつもの列車が巻きおこす つむじ風のリフレインに … Continued

ららばい

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ながいこと いきてきたから もうねるわ あきに かれはが おちる なつに あめが ふる てをにぎりながら あなたの くちびるをみている いくたびか かさねた はだのぬくもりが だんだんと とおくへと とおざかる もう な … Continued

あぶら蝉

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夏が始まるのは 蝉の声からです 蝉の声がジリジリ照りつける 明るい夏の日差しを運んでくる 夏に生まれた子供達の 産声と競い合うほどの あおい空に響き渡る音 あおい海に染み渡る音 君のみみもとにとまる蝉の声が ことしももう … Continued

大阪は

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あまえんぼの あんたやさかい うんと うなづかないで いつも頭をよこにふる 大阪はええまちやで 御堂筋のいちょう並木は 秋にほんまに 金色になんねんで たこやきも おこのみも みんな ほんばもんやちゅうねん 駅前の商店街 … Continued

海太郎の子守唄

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くりくりの髪と ときどき思いもよらないことばで 僕らの頬をゆるめてくれる 海太郎は沖縄の蒼い海で生まれた 海太郎が生まれたとき こともあろうに 父親になるこの僕は 病院を抜け出して 近くのパン屋であんパンをかじっていた … Continued

つながり

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子供のまぶたが割れた ぱっくりと口を開け 血がにじんで 白い扉に小さい模様を描いた 二歳の誕生日を縫い合わす ふたつぶんの針が父親のまぶたにも刺さっている 同じ場所に同じ傷 ますますそっくりな複製ができあがってゆく そう … Continued

友達になろうね

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友達ができた 娘の加奈子が小学校から帰ってきた 大きすぎるランドセルに抱きかかえられるように 初めての小学校に 今朝 出かけていったばかり どうやら友達を作ったらしい 聞けば 友達になろうね と言ったという 言いそびれて … Continued

家族の肖像

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まるい目をした みみずく父さん 今日のお仕事むつかしい むつかしい仕事のあいだに こっそり貯めた栗の木の葉で その身を隠す 四角いみみの 元気な母さん おさんどつくる かわいい母さん 明日の時計を さんぷんずらせて 今朝 … Continued

ある会社での昼食時

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人事部にいる 日川さんは いつもめがねを 鼻先にひっかけて 書類をトランプのように さばいている 営業部の 葉頭さんの 友達は先日 東京大学でなにやら あやしい研究論文を 発表したらしい 海外資材部に やってきた ドイツ … Continued

東京タワーの憂鬱

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都会のビルを ながめている 東京タワーが 涙をふいている 今日いちにちの かなしい 想い出が 三時の時報に 乗っかって 明日の 映画館にある とてつもない長い 予告編と 一緒に運ばれる 真っ青な大きな空に ちりぢりになっ … Continued

そんぐ・しんぐ

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しんぐは ねどこの こもりうた そんぐは もうけぞこないの かなしい ばんか つかれたときに きこえてくる うたを おぼえて いたいね かなしいときに きかせてほしい うたが あると いいな ぼくらが いつまでも へこた … Continued

ラブ・レター

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夏がくればそれだけでこころがウキウキします あなたあての短い夏の便りは もう書き終えたけれど今年は届けることができません どうして暮らしていますか 朝の食事はきちんと食べていますか 仕事をぐちる口もとはきっとひきしまって … Continued

詩集 未来からくる列車 あとがき

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あとがき この詩集「未来からくる列車」は、沢山のひとの智恵と愛情、そして 踊る旋律で出来ています。 色んな人たちの暖かい気持ちが僕の躰を通ってこんな詩の数々になり ました。いま、この詩集を手にしていただいているあなたもそ … Continued