◉TLCYard 活字セミナー Nr.4
〓ブランディングとブランド⓶〓
◾️ブランディングとブランドを区別する
ブランディングは、商店、会社が自分達の思いを商品やサービスを通じて表現しょうとする行為です。その結果、商店や会社自身が主体的に価値そのものの価値を決定づけようと意図して行うものです。
一方、ブランドは商店や会社の意図とは関係なく、消費者や顧客が自らの価値観と照らし合わすことである商品やサービスの本来価値を決定づけるものです。
いったん、ブランドが一般的に認知されると、その価値が高く評価されるものとなります。
例えば、ブランドロゴの有る無しは機能的価値を超える意味があります。それは自己評価というより他者評価として認知されていることが前提だと考えます。
◾️ブランドは誰が作る?
ここで明確なのは、商店や企業が意図してブランディングを図ったとしても結果として得られるブランドは別のものになることが多いということです。
ブランディングの主体は提供者側にあって、ブランドの主体は受給者側にあることを示します。
したがって、ブランド作りを前提にしてブランディングをしてはいけないということです。
ややこしくなりました。誤解を恐れずに言うとブランディングとは顧客の創造、もっと分かりやすく言うと、商品やサービスに対してそのファンを作ることと言えます。ブランドとは顧客が自分の望む価値を照らし出す鏡の様なものでしょう。
俗に言う「すべての評価はお客様が行うもの」と言う感性を提供者側である、商店や企業がきちんと認識しておかなければならないことが明白です。ブランディングという行為はこのために行われなければなりません。
◾️顧客を知る
「これだけ頑張っているのに、どうしてうちの商店は売れないのか」という悩みを持つ商店や企業は少なくありません。そういう企業に限って顧客が不在のまま、ブランドを作ることが急務だとして謝ったブランディング戦略に懸命な努力を重ねます。
顧客におもねるというわけでもありません。顧客の声を多く聞かなければならないという訳でもありません。
◾️想像力がなければ創造力は身につかない
大切な事は、「顧客はどの様に考えているのだろう」と想像力をフル回転することです。この想像力を駆使しているうちにクリエイティブ(創造性)が身についてくるものです。
創造性は先天的に持って生まれたものばかりりでなく、後天的にも充分に磨くことができるものです。
最近、Eコマースの勇者Amazonがリアル店舗をシアトルに次いでニューヨークにも展開したのもこういう、ブランディングとブランドに関わり自分達都合で考えてしまう危機感からの脱出方法の一つなのかを知れません。
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